正岡子規と「坂の上の雲」の感想文

寺本匡俊 1960年生 東京在住

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

築地 (2の2)  (第203回)

前回の続きで、同じ日の散歩です。散歩とはいえ、暑くて苦行のごとし。それでも場外は大勢の人出でした。外国人観光客も多い。海軍兵学校について、「坂の上の雲」の文庫本第一巻の「海軍大学校」という章に、秋山真之が兄の好古に「海軍兵学寮」というのは…

築地(2の1)  (第202回)

今回と次回は、江田島に移転する前に東京の築地にあった海軍兵学校の跡や、その周辺の町並みなどを紹介いたします。歩いた順に訪問先を書いてゆきますので、海軍兵学校の話題は次回(2の2)に載せます。まず近隣の地図をグーグル・マップで示します。前回…

海軍兵学校  (第201回)

先の大戦におけるアメリカ軍人の手記などを読んでいると、秋山兄弟と同じように、家が貧乏だったので軍隊に入ったという人が結構います。学が無いと一兵卒になるしかない。荒っぽく言えば、兵隊を増やしたければ、国民を貧乏にすればよい。その点、秋山兄弟…

松山にて  (第200回)

前回の蘆花と子規の話題に続き、今回は子規と真之の話です。出典は同じく司馬遼太郎「坂の上の雲」(文春文庫)の第八巻に収録されている「あとがき 一」。楽天家たちは「のぼってゆく坂の上の天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、それのみを見つ…

蘆花  (第199回)

徳富蘆花を話題にするのは、彼の旧宅を訪問して以来のことかと思います。その時も今回も、きっかけになったのは同じ文章で司馬遼太郎「坂の上の雲」のあとがき。私の同作品の蔵書は、黄色い背表紙でおさ馴染みの文春文庫全8巻です。もっとも、最初に刊行され…

呉と江田島  (第198回)

そう遠くないうちに、呉や江田島に行くかもしれないという話になってきました。社会活動の一環です。その主な用件が呉で終わったあと、時間があれば大和ミュージアムや江田島の海軍関係の施設等を見て回りたいと思っています。大学生の夏休み、西日本を一人…