正岡子規と「坂の上の雲」の感想文

寺本匡俊 1960年生 東京在住

2020-01-01から1年間の記事一覧

近ごろの根津  (第196回)

東京都台東区の根津には、正岡子規と家族が暮らしていた「子規庵」(建物は再建)と、友人の中村不折のコレクションを展示している「台東区立書道博物館」があります。いすれも、拙宅から歩いて5分程度。間にビルがあるので直接は見えませんがご近所です。 …

柳通り  (第195回)

前々回で終えたつもりだった、子規の随筆「車上所見」の感想文に関連して、追加の話題ができましたので加筆します。冒頭で子規は人力車に乗り、音無川に沿って進み、「笹の雪」(今もある豆腐屋さん)の角を曲がったと書いています。それに続く地名からして…

鴎外荘  (第194回)

手元の資料で上手く見つからないのだが、森鴎外は何度か根津の子規庵に、病床の正岡子規を見舞っているはずだ。そのころの鴎外がどこに住んでいたのか知らないが、馬に乗ってきたという逸話をどこかで読んだ覚えがある。鴎外も一時期、拙宅のそばに住んでい…

三河島  (第193回)

しばらく別のブログの更新にかまけて、こちらがお留守になっておりました。子規の随筆「車上所見」(サイトは青空文庫さん)も、今回で一区切りです。子規は人力車の上から、メダカやイナゴをながめているうちに、昔のことを思い出す。この短い文章で、私の…