正岡子規と「坂の上の雲」の感想文

寺本匡俊 1960年生 東京在住

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

最前線  (第177回)

12月1日の作戦会議というか児玉の独壇場の最後のところで、児玉源太郎は先任参謀の大庭中佐に対し、前線へ敵情視察に行けという命令を下している。伊地知は外された。 明日自分も行くから、そのとき報告せよと言われては、行かねばなるまい。大庭以下三名は…

柳樹房  (第176回)

明治三十七年(1904年)十二月一日は、児玉源太郎にとって多忙を極める日になった。このブログで前回、「坂の上の雲」は「先の大戦批判でもある」としつこく書いたのは、今回の児玉の出張も、そういう観点から読んでみたいからだ。 児玉を乗せた汽車が、満洲…

「旅順」から考える  (第175回)

しばらく更新が止まりました。乃木さんについての考えが、うまくまとまらないからです。とはいえ、このまま忘れたり、放置したりもしたくないので、少し肩の力を抜いて更新いたします。まずは先般、乃木神社にお参りしたときの、こぼれ話からです。 多くの神…